ますます期待される在宅医療、誰かとつながりながら取り組む

たとえ病気や障がいがあっても、「住み慣れた地域や家庭で過ごしたい」と考える人は多く、在宅医療のニーズは年々増える傾向にあります。その在宅医療で重要なことは、予測されるリスクや目標とする状態を、携わる医療スタッフ皆が共有し、チームとして取り組むこと。在宅医療について福島市で半年間学び、帰熊し取り組んできた清藤医師は話します。「私自身も、地道に対応をしていく過程で、信頼できる仲間が増えていきました。“自分ひとりでできることは限られていても、誰かとつながったらできる何かがある”。同じ意識を持つ医師やデイサービス経営者と出会えたことで、2013年5月、在宅支援研究会『てとてとココロ』を立ち上げることができました」

“多職種協働”の楽しさに 気付く場でありたい

『てとてとココロ』は、「地域の人たちが住み慣れた自宅で、自分らしく安心して暮らせるようにお手伝いしながら、『どうすればできる』を業種を超えてひたすら考え、笑顔でいきいきとつながりながら、ともに成長していくことができる地域づくりの実現」を理念に活動しています。定期的に開く研究会には、毎回約150人の出席があり、参加者は、医療・介護関係者のほか、弁護士、社労士、司法書士、宗教家、葬祭業、学生、マスコミなどさまざま。
研究会ではテーマを決め、ワールドカフェ方式でグループワークを実施。顔の見える関係作りを目指し、参加者それぞれが抱えるモヤモヤした思いを気軽に語り合うことで、さまざまな職種の人たちが、“協働する楽しさ”を理解する場へとつなげています。

面白さと楽しさを追求さらに広がる活動範囲

また「劇団てとてと」と称して、在宅医療の啓発を目的とした寸劇を、依頼に応じて披露することもあります。観る人の背景や抱えている課題で、シナリオの内容は細やかに修正。実際の自分の仕事を演じることで、リアリティーあふれる演技となり、分かりやすいと喜ばれています。昨年の夏には、認知症を題材にした映画の上映会を開催。同じ日に認知症サポーター講座や、認知症カフェも実施。ほかにも、写真家・國森康弘氏による「いのち」や「看取り」に関する講演会の主催、「プレゼンテーション」をテーマにした読書会、バーベキュー大会、ボーリング大会、熊本リレーマラソンへの出場など、面白さや楽しさを追求しながら、活動範囲の幅をどんどん広げています。来年度は、地域の人たちのそれぞれの歴史や物語を大切にした「聞き書き」活動、情報を共有するためのICT利用の促進などにも力を入れる予定です。

医師の参加を増やすことで活動に厚みを

「てとてとココロ」の企画には、第一線の医療や介護の現場で日々忙しく活躍している人たちが中心メンバーとして関わっています。熱い思いから、仕事をしながら準備をするという大変さも楽しみながらボランティアで活動。苦労もたくさんです。
「今後、この会をどう運営していくかが大きな課題です」と清藤医師。「行政との連携や、医師の参加を増やすことで、多職種連携にさらに厚みを増していきたいと思っています」

「ケーススタディーやグループワークを、不定期に19時〜20時30分、熊本再春荘病院で行っています。理念に賛同いただける方ならどなたでも参加できます(参加費100円)。お名前と所属、職種を明記してお申し込みください」

在宅支援研究会「てとてとココロ」
清藤クリニック 熊本市北区武蔵ケ丘4−10−14

☎096-362-7630  tetotetokokoro@gmail.com

まえだクリニック 院長
前田 淳子さん

清藤クリニック 理事長・院長
清藤 千景さん

デイサービス花花 管理者
木下 昭太郎さん

住み慣れた自宅で、自分らしく安心できる暮らしを!
“顔の見える連携”で、医療の面からサポート

熊本市北区を中心とした地域の医療連携を考える、在宅支援研究会『てとてとココロ』。さまざまな職種の有志が集い、ケーススタディーやグループワークを通して、多職種間による“顔の見える連携”に取り組んでいます。その活動内容や今後の課題について、会長を務める清藤クリニックの清藤千景医師に話を聞きました。

在宅支援研究会
「てとてとココロ」理念

地域の方々が、住み慣れた自宅で
自分らしく安心して
暮らせるようにお手伝いをします。
 業種を超え、
「どうやったらできる」をひたすら考え、
笑顔でいきいきとつながりながら、
ともに成長していくことができる
地域づくりを実現します。

ますます期待される在宅医療、誰かとつながりながら取り組む

たとえ病気や障がいがあっても、「住み慣れた地域や家庭で過ごしたい」と考える人は多く、在宅医療のニーズは年々増える傾向にあります。その在宅医療で重要なことは、予測されるリスクや目標とする状態を、携わる医療スタッフ皆が共有し、チームとして取り組むこと。在宅医療について福島市で半年間学び、帰熊し取り組んできた清藤医師は話します。「私自身も、地道に対応をしていく過程で、信頼できる仲間が増えていきました。“自分ひとりでできることは限られていても、誰かとつながったらできる何かがある”。同じ意識を持つ医師やデイサービス経営者と出会えたことで、2013年5月、在宅支援研究会『てとてとココロ』を立ち上げることができました」

“多職種協働”の楽しさに 気付く場でありたい

『てとてとココロ』は、「地域の人たちが住み慣れた自宅で、自分らしく安心して暮らせるようにお手伝いしながら、『どうすればできる』を業種を超えてひたすら考え、笑顔でいきいきとつながりながら、ともに成長していくことができる地域づくりの実現」を理念に活動しています。定期的に開く研究会には、毎回約150人の出席があり、参加者は、医療・介護関係者のほか、弁護士、社労士、司法書士、宗教家、葬祭業、学生、マスコミなどさまざま。
研究会ではテーマを決め、ワールドカフェ方式でグループワークを実施。顔の見える関係作りを目指し、参加者それぞれが抱えるモヤモヤした思いを気軽に語り合うことで、さまざまな職種の人たちが、“協働する楽しさ”を理解する場へとつなげています。

面白さと楽しさを追求さらに広がる活動範囲

また「劇団てとてと」と称して、在宅医療の啓発を目的とした寸劇を、依頼に応じて披露することもあります。観る人の背景や抱えている課題で、シナリオの内容は細やかに修正。実際の自分の仕事を演じることで、リアリティーあふれる演技となり、分かりやすいと喜ばれています。昨年の夏には、認知症を題材にした映画の上映会を開催。同じ日に認知症サポーター講座や、認知症カフェも実施。ほかにも、写真家・國森康弘氏による「いのち」や「看取り」に関する講演会の主催、「プレゼンテーション」をテーマにした読書会、バーベキュー大会、ボーリング大会、熊本リレーマラソンへの出場など、面白さや楽しさを追求しながら、活動範囲の幅をどんどん広げています。来年度は、地域の人たちのそれぞれの歴史や物語を大切にした「聞き書き」活動、情報を共有するためのICT利用の促進などにも力を入れる予定です。

医師の参加を増やすことで活動に厚みを

「てとてとココロ」の企画には、第一線の医療や介護の現場で日々忙しく活躍している人たちが中心メンバーとして関わっています。熱い思いから、仕事をしながら準備をするという大変さも楽しみながらボランティアで活動。苦労もたくさんです。
「今後、この会をどう運営していくかが大きな課題です」と清藤医師。「行政との連携や、医師の参加を増やすことで、多職種連携にさらに厚みを増していきたいと思っています」

取材協力
「ケーススタディーやグループワークを、不定期に19時〜20時30分、熊本再春荘病院で行っています。理念に賛同いただける方ならどなたでも参加できます(参加費100円)。お名前と所属、職種を明記してお申し込みください」
在宅支援研究会「てとてとココロ」
清藤クリニック 熊本市北区武蔵ケ丘4−10−14
☎096-362-7630
tetotetokokoro@gmail.com

写真左から
まえだクリニック 院長
前田 淳子さん


清藤クリニック 理事長・院長
清藤 千景さん


デイサービス花花 管理者
木下 昭太郎さん